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2007年7月14日〜15日 北海道大学対東北大学 庭球定期戦 (東北大学片平コート)
- 男子第77回、女子第39回の対抗戦が東北大学片平コートで行われた。この日に合わせて萩庭会”東北大学百周年記念イベント”が開催されたため、多くのOB・OGが片平コートに駆けつけ熱心に応援をする。伝統の一戦とあり北海道大学からも数名の先輩方が応援に駆けつけ、後輩の応援をする。今年は男女とも七大学庭球大会準優勝を納めた東北大学が優勢であることは否めなかったが、前日の雨で緩んだコート状態に加え近づく台風で今にも雨が降りそうな天気に予断は許されない状況だった。近年、恒例となっている選手以外のメンバーの応援合戦は試合前の練習時から早くも白熱している。10時から開会式が行わた。続いて見事な形式のオーダー交換があり試合が始まった。男子はクレーコート2面、女子はオムニコート1面を使用する。
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- 練習風景 オーダー交換
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- 男子はダブルスNo.2とNo.3が入り、女子はダブルスNo.2が入った。男子は両ペアとも力で北大ペアを追い込むが、重くなったボールと弾まないコートで思わぬミスを犯し、粘る北大をなかなか突き放せない状況が続いた。しかし、自力に勝る東北大が次第に試合を支配し結果的には3−0で勝利を納めた。女子も第1セットは追い込んでからのスマッシュミスやボレーミスがあり苦戦をする。また、北大はドロップショットや角度をつける小技が上手く、それにもてこずった。第1セットを6−4でを取ってからはミスが減り、実力通り2−0で緒戦を飾ることができた。
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- 続いて第2ラウンドは男子がダブルスNo.1とシングルスNo.5、女子はシングルスNo.3が入った。この頃から雨が降り出した。東北大の勢いは続き、男子ダブルスとシングルスは2セットを連取し、女子のシングルスも第1セットを取って3試合とも勝利目前とする。ここから思いもかけないドラマが始まった。雨が次第に強くなり男子はあきらかに勝ちを急ぎ2試合ともミスが多くなった。応援している私達も雨が気がかりで早く試合を終わらせようとの気持ちは一緒であった。結局、男子の2試合は第3セットを落とし雨の降り具合から言って今日中の決着は難しくなってきた。女子も第1セットを取った尾中さんが第2セットを2−1とリードしたところで左足に痙攣を起こし倒れてしまった。まだ先が長いので状況はかなり深刻だった。雨足がますます強くなり、男子ダブルスNo.1が第4セットを取り勝利したところで男子シングルスは一時中断となった。クレーコートでの試合は続行不可能な状態だった。
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男子ダブルスNo.2 女子ダブルスNo.2
- ここからが現役の凄さだった。雨が降っていてもオムニコートなら試合ができると判断、金属研究所の裏手にあるコートを確保し、男子の試合はそちらに移動することになった。女子も心配。でも男子も気になるところだった。女子は長引くと判断し、男子の応援に向かった。第4セットで東北大の鈴木選手はいきなりサービスゲームをラブゲームで落とし、先行きに不安を感じさせる展開になった。相手の東選手は完全に試合に集中でき、スーパーランでポイントを奪い波に乗ってきた。そこからが鈴木選手の底力、開き直ってのストロークは威力を取り戻し東選手の足を完全に封じた。一気にゲームを連取し勝ちを納めた。そこで再び女子の試合を応援するため移動する。ファイナルセットにもつれ込んでいると思いこんでコートに行くと、なんと尾中さんが復活しセカンドセットを6−5でリードしていた。ファイナルセットになると足が心配なので、ここを何とかキープするように祈ったが守りのテニスが相手のペースを復活させ、6−6に追いつかれてしまった。ここで尾中さんも鈴木選手同様に開き直って、守りから攻撃に気持ちを切り替えた。相手のペースが単調になり2ゲーム連取して見事勝利を納めた。これで女子の勝利が確定する。男子はシングルスNo.6とNo.4が日没まで試合を行った。No.6は1セットオールの第3セット3−1、No.4は2セットアップの第3セット3−0で日没となった。
- 翌15日は朝から雨が降り試合は無理と思ったが、驚いたことに雨の中オムニコートを使って試合を強行したとのことだった。全く、その若さには頭が下がる。残念ながら私は応援に駆けつけることができなかった。結果はNo.4が3−0で勝利を納め、残り試合は1セットマッチで全試合を消化したとのことだった。やや変則の試合形式にはなったが、東北大が史上はじめての男子9−0、女子5−0の完全勝利を納めた。
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- 雨中の熱戦 表彰式 写真提供:楡庭会:安達氏
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- 東北大の底力が本物であったこと、北大が臆せず全力でぶつかってきた姿が印象的だった。やはり伝統の一戦は目に見えない素晴らしい試合を演出してくれるようである。今後も数々の名勝負が行われいつまでも語り継がれていくことであろう。試合の後は北門食堂でレセプションが開催された。試合の後はさわやかにお互いの健闘を称えあった。
- 2007年7月16日 北海道大学対東北大学有志OB戦(片平コート)
- 現役が雨中で死闘を行った翌日、同じテニスコートに両校のOB6名が集まりミニ対抗戦が行われた。
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北大 |
1−2 |
東北大 |
No.1 |
上田・安達 |
2−6 |
松原・石川 |
No.2 |
安達・高邑 |
6−6 |
小山・石川 |
No.3 |
上田・高邑 |
3−6 |
松原・小山 |
- No.2は6−6になったが東北大が棄権し前日からの北大の連敗はストップした。テニスの後、懇親の場を持ったことは言うまでもない。
- ※北大52年卆高邑氏ホームページ【たかやんの応援団】に相手側から見た様子が載っています。
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左から:石川、安達、上田、松原、山本、二瓶、小山 前列左から:松原、小山、安達 後列:上田、二瓶、石川、高邑