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  • 2009年4月4日(土) 第15回七大学OBテニス大会(レギュラーの部:57才以上):ウエルサンピア千葉
  • 今年は例年より1週間早い4月4日に開催された。幸い天気に恵まれ幹事校の大阪大学の幹事さんもほっとされていた。昨年の前半は強豪の九州大学、大阪大学を連破し「ひょっとしたら、今年は東北大学が優勝するかも知れないぞ。」との声が聞かれる程の快進撃だったが、後半に失速し最終的には4位にとどまった。それでも優勝に手が届くところまで来たことを実感した年でもあった。今回は16名と参加者の数が増え、オーダーをどう組み合わせるかが監督の手腕である。
  • 応援には今年も阿部さん(S30卆)、藤井さん(S32卆)が駆けつけて下さる。更に私達にとっては伝説の人である大原舜介さん(S33卆)も顔を見せて下さった。和泉夫人と滝口夫人も応援に加わった。前日まで応援を予定されていた白石さんは体調を崩され「残念ながら応援できませんが頑張って下さい。」のメールがあった。このような心強い方々に見守られ試合に臨んだ。
  • 初戦の相手は昨年優勝の名古屋大学である。No.1にポイントゲッターとして信頼感抜群の片寄・本田組で臨んだ。しかし、滑り出しが苦手なのか本田の動きがいつもと違った。昨年は片寄がカバーしている間に本田が調子を上げ逆転勝利を飾ったが、今年は相手の鈴木・下川組のうまいプレーに阻まれ調子が出る前に破れてしまった。No.2の碓井・阿部組は名古屋地区で顔なじみの広谷選手と対戦した。お互いに手の内を知っているため、少しやりにくそうだったが、次第に自力に勝る碓井・阿部組が6-4で押し切った。No.3の太田・二瓶組は急造ペアとあって、息を合わせるのに手間取り、相手のうまいロブでフォーメーションを崩され1-6で完敗した。No.4の和泉・土生組は二人とも普段はパートナーを引っ張っていくタイプのため、時々ぶつかりそうになったり遠慮する場面が見られた。しかも相手はこの大会で無敗を誇る尾頭選手だったため心配したが、持てる力を存分に発揮し6-2で勝利した。これで2勝2敗になりNo.5の石川・中元組に勝敗がかかった。去年、大活躍をした二人に期待した。しかし、松浦・塚本組の確実なプレーの前に身体のあたたまっていない中元はミスを誘発する。石川の自慢の足もフル稼働せず3-6で破れ、2勝3敗で初戦を落とした。
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  • 開会式(幹事校:大阪大学)                  二瓶選手(手前)相手は名古屋大学
  • 第二ラウンドは昨年2位の大阪大学と対戦する。No.1は往年の主将2人が組んだ片寄・阿部(S39卒、S41卒)である。一方の阪大は今回最高齢の辻本さんと若手の堀井さんのペアだった。去年はハンディがあり苦戦したが、今年はハンディなしで楽になった。阿部の手堅いプレーと片寄のパワフルなテニスで6-2で完勝した。No.2の岩月兄弟は果敢に攻めたが相手に拾われ攻め切れず3-6で敗れた。No.3の滝口・小山は滝口がつなぎ小山が決めるパターンが功を奏し6-3で勝利する。No.4は松原が若手の中元と組んで勝ち星を狙った。攻撃力はほぼ互格だったが粘り強さで相手が優っていた。二人の歯車も微妙に合わず3-6で敗れた。No.5は東北大の切り札である和泉・土生組で守備範囲の広い土生がチャンスを作り、和泉の強力なフォアハンドで効果的にエースを奪った。東北大学は3勝2敗で大阪大学を下した。
  • 第三ラウンドは昨年最下位の京都大学だったが、メンバーがかなり変わっておりオーダーを組むのが難しかった。No.1は久しぶりに片寄・碓井組で臨んだ。二人のペアは長年組んでいたこともあり安心して見ていられるプレーだった。No.2の岩月兄弟は弟(矩之)が大きな声で指示を出し、兄(尚文)が受けてコンビネーションの崩れを修正する。前半は競ったが後半は風の影響を受け、イージーミスが何本か発生し2-6で押し切られた。No.3が全体の勝利を分けた。太田・二瓶組と有岡・福田組(京大)は1ポイントが長く、各ゲームも競った。勝負はほぼ互角だった。後半の勝負どころは我慢合戦になる。二瓶は1球1球声を出し自分を鼓舞する。太田も打ちたい気持ちを抑えチャンスを待った。5-4とリードされ負けを覚悟したが、そこから更に我慢のプレーを続け、ついに6-5で逆転勝利を納めた。No.4の小山・和泉組は和泉の強烈なフォアハンドに押された相手のボールをネットの得意な小山が小気味よく決め6-2で快勝する。これで東北大の勝利は決まった。No.5は初陣の渡辺辰が石川と組んでデビューする。やはり、雰囲気に呑まれたようで、いつもの伸びやかさが見られず2-6で敗れた。
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  • 土生・和泉組(向こう)相手は名古屋大学                   渡辺(手前)・石川組     
  • 第四ラウンドは宿敵の北海道大学が相手である。去年の苦い思いを払拭すべく、それぞれの選手が気迫を持って臨んだ。No.1の片寄・阿部組は名手能勢選手が相手とあって手こずる可能性があったが、コンビネーションは万全で能勢・中嶋組を6-2で下した。No.2の碓井・本田組は強敵の齊藤・石橋組と対戦した。下馬評では東北大がやや不利かと心配されたが、碓井・本田の柔らかいタッチのボールに困惑した北大ペアが自滅する形になり6-3で完勝した。No.3の滝口・松原はスライス主体の安川選手とトップスピンの高屋敷選手が相手でリズムを崩される。5-4でリードした時に安川選手のスーパーショットが決まり5-5に追いつかれる。最後は滝口がサービスゲームを落とし苦敗を喫した。No.4とNo.5のどちらかが取れば東北大の勝利となるが、どちらも大接戦を演じていた。No.5の石川・中元組は去年の九州大学戦で見せたドラマを再現してくれた。相手は去年東北大学の勝利を阻んだ川西選手と大野選手だった。雪辱の意気に燃える石川・中元組が前半の接戦を抜け出し東北大に勝利をもたらした。No.4の小山・和泉組は近藤・松原組と対戦する。松原選手はテニスのプロコーチである。長身でコートカバーの範囲が広く、フォアから繰り出すトップスピンは強烈である。さしもの小山も得意のボレーが浮いてしまうことが再三あった。松原選手と和泉のクロスの打合いは見応えがあった。小山が次第にネットに詰めて松原選手の強烈なショットに対抗する。息詰まる熱戦は5-5になり最終ゲームにもつれこんだ。最後は近藤選手の浮いたボールを小山がバックハンドボレーでネットに詰めていた松原選手のバックを突いた。必死で出した松原選手の背面ショットがコートを割り、東北大が勝利した
  • 左から:松原、中元、本田、石川(前)、阿部博、渡辺辰、片寄、太田、岩月矩、碓井、岩月尚、滝口(前)、和泉夫妻、藤井、小山
  • 初戦の名古屋大学戦で敗れたが、希望を失わず1試合ずつ全力で戦った。終わってみれば初の準優勝の快挙を成し遂げていた。準優勝の立役者は片寄、碓井、阿部のJOP選手の活躍はもちろん、強力な助っ人の和泉、土生のお蔭であるが、それに加え出場者全員がそれぞれの立場を全うし、味方を応援した団結力が大きな原動力になったように思われる。年々、各校の実力が接近していることは前回も感じたが、今年は更にそれを強く感じた。準優勝の後は優勝が目標になるが、そう簡単に優勝させてくれるとは思えない。実力があっても運に左右されることの方が多い。来年の相手は東京大学、九州大学、大阪大学、名古屋大学でいずれも過去5年以内に優勝したチームばかりである。目標は高いほど遣り甲斐はある。来年を目指して今からチーム作りを始めなければ...。(滝口記)
  • 東北大学 2対3 名古屋大学 東北大学 3対2 大阪大学
    順位 選手名 年齢計 スコア 選手名 年齢計 順位 選手名 年齢計 スコア 選手名 年齢計
    1 片寄・本田 136才 3-6 鈴木・下川 135才 1 片寄・阿部 136才 6-2 辻本・堀井 137才
    2 碓井・阿部 134才 6-4 積木・広谷 132才 2 岩月・岩月 133才 3-6 石浦・樋口 134才
    3 太田・二瓶 130才 1-6 加藤・船橋 125才 3 滝口・小山 130才 6-3 冷水・古江 129才
    4 和泉・土生 121才 6-2 尾頭・武笠 119才 4 松原・中元 123才 3-6 淵田・大杉 118才
    5 石川・中元 117才 3-6 松浦・塚本 119才 5 和泉・土生 121才 6-2 堀川・池山 117才
  • 東北大学 3対2 京都大学 東北大学 4対1 北海道大学
    順位 選手名 年齢計 スコア 選手名 年齢計 順位 選手名 年齢計 スコア 選手名 年齢計
    1 片寄・碓井 136才 6-3 西垣・織田 133才 1 片寄・阿部 136才 6-2 能勢・中嶋 138才
    2 岩月・岩月 133才 2-6 丸川・小森 131才 2 碓井・本田 134才 6-3 齊藤・石橋 135才
    3 太田・二瓶 130才 6-5 有岡・福田 130才 3 滝口・松原 131才 5-6 安川・高屋敷 127才
    4 小山・和泉 126才 6-2 梅沢・吉田 128才 4 小山・和泉 126才 6-5 近藤・松原 118才
    5 石川・渡辺 116才 2-6 藤田・鈴木 115才 5 石川・中元 117才 6-2 川西・大野 116才
  • 【最終順位】1位:東京大学 2位:東北大学 3位:名古屋大学 4位:大阪大学 5位:九州大学 6位:北海道大学 7位:京都大学
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